新製品の投入で連続紙プリンター市場をリードするリコーの挑戦
リコープリンティングシステムズ
営業統括本部
システムエンジニアリング部 部長代理
酒井知之
リコープリンティングシステムズ
第一開発設計本部
エンジン第三設計部 主任技師
郡司好伸
高精度・高速度・高耐久という特徴を持つリコーの連続紙レーザープリンターに、新製品「LB-F100A」「LB-F75A」が登場した。速度や耐久性の向上はもちろん、設置面積の縮小や、ユーザーからの要望を取り入れた操作性の向上など、トータルで使い勝手をアップさせた新製品について、リコープリンティングシステムズ第一開発設計本部エンジン第三設計部主任技師の郡司好伸氏、リコープリンティングシステムズ営業統括本部システムエンジニアリング部部長代理の酒井知之氏の2人に話を伺った。
高精度印刷が可能な連続紙プリンターの市場とは
まずは連続紙プリンターに馴染みの薄い読者のためにも、LBーFシリーズの主なユーザーや活用の状況を教えてください。
| 酒井 | 特に多いのは物流関係の企業ですね。連続紙プリンターの中でもレーザー方式は高精細な印刷が可能です。LB-Fシリーズは600dpiで、高い精度が要求される「UCC/ EAN-128」規格をはじめ数々のバーコード印刷に対応していますから、通販事業者様などがコンビニ収納用バーコードを印刷するといった用途には特 に適しています。宛名ラベル印刷なども、ラインプリンター(ドットインパクト方式の連続紙プ リンター)時代から使われている用途ですが、これもやはり印刷量の多いユーザーでは高速な連続紙レーザープリンターに移行している例があります。 |
| 郡司 | 宛名ラベルと納品明細書、収納用紙を一体にした複合的な用紙を使うケースが増えてきています。一括で印刷することで印刷効率が向上しますし、別々に印刷するよりも後工程でのミスを減らせます。特殊用紙としては、切り離してカードになるカード用紙にも連続紙プリンターを使うケースが多いですね。 |
| 酒井 | 多少の厚みがあっても印刷精度が高いのは、連続紙プリンターの大きなメリットです。 |
| 郡司 | また、連続紙プリンターは、圧着ハガキ印刷にも適しています。後工程の圧着機と相性が良く、中でも6面(折り目が2つあり、Z字型に折り畳む)タイプは連続紙の独壇場と言えます。
金融機関では基幹系のオープン化が進められており、システムの更新に伴ってチャネルプリンター(メインフレーム用のチャネルに接続する連続紙プリンター)からオープン系の連続紙レーザープリンターへと移行する例も増えています。 また逆に、企業の成長に伴って、小規模なオープン系システムが大規模化し、印刷量の増大に伴ってラインプリンターやカット紙レーザープリンターから連続紙レーザープリンターへと移行する例もあります。 |
ユーザーからの要望を反映し、多くの機能を改善
ユーザーからの要望を盛り込んで開発した数々の機能があるわけですね。
| 郡司 | 少し遡って説明しますと、以前の連続紙レーザープリンターはチャネルプリンターが主流でした。しかし基幹系でもオープン化が進み、我々は「
LB-F50」「LB-F75」でオープン系に対応してきました。それらの製品のユーザーからは、まず速度面での要望を受けています。チャネルプリンターは高価ですが、1万~2万行/分という高速モデルもあり、そこに及ばないまでも近い性能を出そうと考えたのです。
LB-F100Aでは、LB-F75に対して約1.3倍の高速化となる6800行/分(8行/25.4ミリ時)を実現しました。このクラスの速度は、今のところ他社のオープン系連続紙プリンターにはありません。チャネルプリンターでも、少し前のモデルには7000行/分クラスの製品がありますので、その市場にマッチした製品になるかと思います。オープンかつ高速、さらにチャネルプリンターに対して約1/2.5~1/3の価格というコストパフォーマンスの良さ、この3点がLB-F100Aの大きな特徴です。大規模なオープン系システムが増えてきたことに対応した高性能化ですね。 |

LB-F100A/75Aでは、性能だけでなく使い勝手も考慮しているそうですね。
| 郡司 | 大きな改良点は小型化です。幅を965ミリから890ミリへと縮小しました。実は、オフィスビルのエレベータには間口900ミリというのが多く、以前のモデルでは入りませんから、いったん解体して搬入するというケースもあったのですね。搬入時の負担を軽減したいという営業やSEからの要望に応じた改善です。 |
導入時だけでなく、運用時における操作性についても数々の改良が施されていますね。
| 郡司 | 例えば、印刷位置を確認しやすくする窓を新たに設けました。以前はスタッカーに出てくるまで確認できなかったのですが、今回のモデルは印刷直後の場所で確認でき、もしミスがあった場合にも迅速に把握することができます。実は既存モデルでは、この位置に部品があったので、設計部門としては内部の配置を大きく変更するという苦労がありました。また、印刷中トナー補給も可能になりました。これも、以前のモデルでは開口部の近くにレーザー光学系があったため、安全上の問題から印刷を停止して補給を行うようになっていたのを、部品配置の変更で可能にしたものです。
それから、オペレータの方々に役立つ機能としては、自動清掃機能を新たに搭載しました。具体的には、帯電器ワイヤーの部分を自動的にクリーニングする機構を追加しています。エアコンの自動清掃ロボットのようなイメージですね。以前のモデルでは、毎日清掃するようにと説明書に記していましたが、簡単に清掃できるように工夫したものの、メンテナンスが面倒だという声をいただいていました。 また、用紙長(1ページあたりの用紙長さ)の設定を外から確認できるよう、LEDによる表示パネルも新設しました。 |
ラインアップ充実で多彩なニーズに対応
今回の新製品投入でLB-Fシリーズは3機種となり、ラインプリンター「KDシリーズ」4機種と合わせて連続紙プリンターの充実したラインアップが揃ったという印象があります。
| 酒井 | これで、業務を選ばないラインアップになったかと思います。どのようなプリンティングシステムにも対応できるかと思います。
なお、ラインプリンターに関して言えば、市場は減少傾向にあると思いますが、それでも根強いニーズがあります。特に複写紙には必須ですから、以前から複写紙を使っているユーザーが、業務やシステムを変更せずにプリンターを更新するといったニーズが中心です。 |
